東浪見の家

※アトリエハル在籍時担当

竣工年月:2008年3月
所在地:千葉県長生郡一宮市
構造規模:鉄骨造・2F
敷地面積:460.01m2(139.1坪)
建築面積:68.24m2(20.6坪)
延床面積:95.93m2(29.0坪)
構造:なわけんジム
施工:小山建築工務
協力:積水化学工業
写真:北田英治

大量生産&大量消費。スクラップ&ビルド。 環境配慮な社会が求められる今、これまで歩んできた従来の日本の 建築社会の新陳代謝サイクルの転換期にきていると思われます。
「東浪見の家」は、住宅メーカーの中古鉄骨ユニットを再利用した 住宅です。中古鉄骨ユニットは20数年前に建築された住宅を解体 し、工場で点検、補修された構造体となっています。今回の計画で は10個のユニットで母屋、物置及びパーゴラを構築しています。
若い夫婦のための小住宅です。 おおらかな一室空間を構成するために中央に大きな吹抜をとる構成 としています。吹抜部においては、ユニットの柱、梁の鉄骨を表し で見せることでユニット構成を表現しています。

母屋、パーゴラ、物置、門柱、緑、およびスケートボードランプで 緩やかに囲い込まれた外部領域を創り出しています。その外部空間 そのものが大きな開口部のある住宅と道路との緩衝領域として機能 しています。また、週末に大勢の仲間が集まって楽しむパーティー の為の外部空間としても活用されています。

Reduce(減少)/  Reuse(再利用)/  Recycle(再資源化)
「東浪見の家」は、住宅メーカーの中古鉄骨ユニットを再利用した 3R住宅です。ハウスメーカー、設計事務所、構造設計事務所、工 務店の4社協働プロジェクトとなっています。使用ユニットの選定 、プランの構築、関係法規への適合、実際の設置方法、等。それぞ れが初めてながらの事で、模索し協力しながら、構築しています。

各所に、再生集成材である、リサイクルエンジニアウッドを用いて います。内部空間として、キッチンカウンター、洗面カウンター、 階段段板。外部空間としては、物置の外壁、門柱、屋外家具、屋外 平板等に採用しています。リサイクルエンジニアウッドは間伐材や 、解体時に出る木材を高温蒸気により圧縮した材料であり、内外装 の素材として活用を試みました。
中古ユニットの再利用、再生集成材。 循環する建築を模索しながら構成した建築となっています。この小 住宅が行く先に取り壊される事となったとしても。。。。躯体鉄骨 ユニットは、構成を変えて生き続けることとなるでしょう。